前回の記事で、友人が仕事を辞めると書きました。
既に後任も決まり引き継ぎをしているらしいのですが、その後任の募集をかけているという時に
「MOSの価値」
について友人と話題になりました。
MOS、すなわち、「マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト」 。
ワードやエクセルといったオフィス基本ソフトに関する、一番メジャーな資格です。
応募してきた人の中に、MOSの保有者がいて、上司が「この人がいい」と言ったことに対し、友人は渋い顔でした。
曰く、「MOE(マイクロソフト・オフィス・エキスパート/MOSの上位資格)ならいいけど、MOSなんて持っててもなんの意味もないよねぇ」と言うのです。
彼女がそう言うのには訳があって、彼女の現職場には、職業訓練場やパソコン教室で学び、MOSを持っている人が何人かいるのですが、おしなべてまったくPCが使えないのだそうです。
ちなみにこの場合の「PCが使える」とは、新しいソフトや知らない機能であっても、自分で調べたり学んだり慣れたりして、「大抵のPCソフトなら使える」ことを指しています。
要はその人たちは「どこかで習ったことのある操作」しかできず、たとえば新しいソフトを入れるとなると、「無理です。教室に通わせてください」と言うらしい。
そういう人たちを見て、彼女の認識の中では「MOSは役立たず」の認識が定着してしまった。
しかし、私は「えっ」と思いました。
何を隠そう、私はMOS(エクセル)の保持者です。
前職でも現職でも、私は基本的に「エクセルの得意なのまさん」で通っていて、よく「使い方教えて」と呼ばれます。関数を複合的に使って、色んなシートを作ってるタイプです。
(VBAは組めないあたりが微妙ですが^^;勉強したいところです)
そして、自分としては、そういうふうに「ある程度使えるように なった」のは「MOSのお陰」と思っています。
そもそもなんでMOSを取ったのか。
それは、前職を探していた時、私は事務職の経験がまったくなく、「PCが使える」ことを証明する手立てがありませんでした。
さらに言うと、実際、ある程度PCは使えましたが(プログラミングはできないけれど、シンプルなWEBサイトくらいならメモ帳一つでも組める程度には使える…くらいの位置)、「エクセル」は使ったことがなく、まったく使えなかったのです。
事務職で求められるのは「ワード」と「エクセル」だという認識はありましたから、とにかく、「エクセルの基礎が使える」ことを対外的に主張できる「何か」が必要だった訳です。
ところで、MOS(エクセル)で出てくる内容は大体、以下の通りです。
・COUNT、IF、ROUND 辺りの関数(VLOOKUPとかは出てこない)
・条件書式(これはやたら細かい)
・画像加工(これも妙に細かい)
仕事で使っている方は分かると思いますが、実践性はかなり低い内容です。
だって、仕事でエクセル上に画像入れたとしても、その画像に「可愛い枠つけて、砂アートのように加工」したりしないでしょ。
せいぜいサイズ変更くらいでしょ。
関数は使い方しだいだけど、条件書式とか、ファイル重くなるしいちいち組んでらんないでしょ。
一日にいくつもシート作ったりするのに、必要以上に見た目に拘るなんて、時間の無駄でしょ。
それでも、私はやっぱり、「MOSを受けたからエクセルが使えるようになった」と思っています。
要は、試験に出てくる作業の実用性はともかく、MOSの問題に即した作業を学ぶことで、「エクセルの思考回路」を理解できたからです。
ソフトが使えるようになるには、「そのソフトがどういう発想で動き、使われることを意図しているのか」を理解することが不可欠です。
MOSの試験は、自分にとって「エクセルというソフトの趣旨」を理解するのに充分だったわけです。
そんな気持ちがあったので、友人には「でも自分はMOSを取ったからエクセル使えるようになったな、って思うよ」と伝えました。
ついでに、MOSの試験料は高いので、「もう基礎が分かった」以上、むしろ「わざわざMOEを取る必要は感じなかった」とも。
友人は、自分の認識と私の意見のギャップにけっこう驚いていました。
そして二人で話していて、辿り着いた結論があります。
それは
「わざわざ習ってMOSを取る奴は駄目だ」
です。
もう少し丁寧に言えば、習うことがだめというより、「(操作法の)丸暗記で試験に通った奴」が駄目なのではないか、と。
先に述べたよう、MOSははっきり言って操作のレベルも低いし、内容は実務の求めに足るものではありません。
だから「丸暗記」しても意味はないのです。
ちなみに自分は、本を一冊買って、2、3日で一通りやってみて受かりました。
(試験対策として、試験対応問題の項目は2、3周解きましたが)
これは自分が特別ではなく、ある程度PCを使える人ならば、誰でも可能だと思うのです。
そんな訳で、友人とは「MOSを持ってる人が来たら、持ってることより、どうやって取ったかを聞くべきだね」という結論に落ち着きました。
なんだかダラダラしてしまいましたが、何が言いたいかというと
1)MOSは馬鹿にもされるけど、正しく活用すれば無駄な資格ではない
2)ただし、その効果は「資格」としての看板ではなく、「理解の足がかり」なので、丸暗記で取ることは無駄である
っつーことです。
就職活動というと、どうしても資格、とくにPCスキル系の資格が必要なんじゃないかと考えがちだと思うので、ちょっと書いてみた次第です。
履歴書には書くべきか書かざるべきか、難しいところですねー。
「おっすごいじゃん」
と簡単に騙されてくれる人がいる一方、私の友人のように
「MOS如き、自信満々に書いてくるなんて、絶対使えねーwww」
と捉える人もいるわけですから…。
まあでも、私は去年の転職活動時にはしっかり書いておきましたww
でも、ちょろっと付けたしくらいで書いたかなぁ。
既に後任も決まり引き継ぎをしているらしいのですが、その後任の募集をかけているという時に
「MOSの価値」
について友人と話題になりました。
MOS、すなわち、「マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト」 。
ワードやエクセルといったオフィス基本ソフトに関する、一番メジャーな資格です。
応募してきた人の中に、MOSの保有者がいて、上司が「この人がいい」と言ったことに対し、友人は渋い顔でした。
曰く、「MOE(マイクロソフト・オフィス・エキスパート/MOSの上位資格)ならいいけど、MOSなんて持っててもなんの意味もないよねぇ」と言うのです。
彼女がそう言うのには訳があって、彼女の現職場には、職業訓練場やパソコン教室で学び、MOSを持っている人が何人かいるのですが、おしなべてまったくPCが使えないのだそうです。
ちなみにこの場合の「PCが使える」とは、新しいソフトや知らない機能であっても、自分で調べたり学んだり慣れたりして、「大抵のPCソフトなら使える」ことを指しています。
要はその人たちは「どこかで習ったことのある操作」しかできず、たとえば新しいソフトを入れるとなると、「無理です。教室に通わせてください」と言うらしい。
そういう人たちを見て、彼女の認識の中では「MOSは役立たず」の認識が定着してしまった。
しかし、私は「えっ」と思いました。
何を隠そう、私はMOS(エクセル)の保持者です。
前職でも現職でも、私は基本的に「エクセルの得意なのまさん」で通っていて、よく「使い方教えて」と呼ばれます。関数を複合的に使って、色んなシートを作ってるタイプです。
(VBAは組めないあたりが微妙ですが^^;勉強したいところです)
そして、自分としては、そういうふうに「ある程度使えるように なった」のは「MOSのお陰」と思っています。
そもそもなんでMOSを取ったのか。
それは、前職を探していた時、私は事務職の経験がまったくなく、「PCが使える」ことを証明する手立てがありませんでした。
さらに言うと、実際、ある程度PCは使えましたが(プログラミングはできないけれど、シンプルなWEBサイトくらいならメモ帳一つでも組める程度には使える…くらいの位置)、「エクセル」は使ったことがなく、まったく使えなかったのです。
事務職で求められるのは「ワード」と「エクセル」だという認識はありましたから、とにかく、「エクセルの基礎が使える」ことを対外的に主張できる「何か」が必要だった訳です。
ところで、MOS(エクセル)で出てくる内容は大体、以下の通りです。
・COUNT、IF、ROUND 辺りの関数(VLOOKUPとかは出てこない)
・条件書式(これはやたら細かい)
・画像加工(これも妙に細かい)
仕事で使っている方は分かると思いますが、実践性はかなり低い内容です。
だって、仕事でエクセル上に画像入れたとしても、その画像に「可愛い枠つけて、砂アートのように加工」したりしないでしょ。
せいぜいサイズ変更くらいでしょ。
関数は使い方しだいだけど、条件書式とか、ファイル重くなるしいちいち組んでらんないでしょ。
一日にいくつもシート作ったりするのに、必要以上に見た目に拘るなんて、時間の無駄でしょ。
それでも、私はやっぱり、「MOSを受けたからエクセルが使えるようになった」と思っています。
要は、試験に出てくる作業の実用性はともかく、MOSの問題に即した作業を学ぶことで、「エクセルの思考回路」を理解できたからです。
ソフトが使えるようになるには、「そのソフトがどういう発想で動き、使われることを意図しているのか」を理解することが不可欠です。
MOSの試験は、自分にとって「エクセルというソフトの趣旨」を理解するのに充分だったわけです。
そんな気持ちがあったので、友人には「でも自分はMOSを取ったからエクセル使えるようになったな、って思うよ」と伝えました。
ついでに、MOSの試験料は高いので、「もう基礎が分かった」以上、むしろ「わざわざMOEを取る必要は感じなかった」とも。
友人は、自分の認識と私の意見のギャップにけっこう驚いていました。
そして二人で話していて、辿り着いた結論があります。
それは
「わざわざ習ってMOSを取る奴は駄目だ」
です。
もう少し丁寧に言えば、習うことがだめというより、「(操作法の)丸暗記で試験に通った奴」が駄目なのではないか、と。
先に述べたよう、MOSははっきり言って操作のレベルも低いし、内容は実務の求めに足るものではありません。
だから「丸暗記」しても意味はないのです。
ちなみに自分は、本を一冊買って、2、3日で一通りやってみて受かりました。
(試験対策として、試験対応問題の項目は2、3周解きましたが)
これは自分が特別ではなく、ある程度PCを使える人ならば、誰でも可能だと思うのです。
そんな訳で、友人とは「MOSを持ってる人が来たら、持ってることより、どうやって取ったかを聞くべきだね」という結論に落ち着きました。
なんだかダラダラしてしまいましたが、何が言いたいかというと
1)MOSは馬鹿にもされるけど、正しく活用すれば無駄な資格ではない
2)ただし、その効果は「資格」としての看板ではなく、「理解の足がかり」なので、丸暗記で取ることは無駄である
っつーことです。
就職活動というと、どうしても資格、とくにPCスキル系の資格が必要なんじゃないかと考えがちだと思うので、ちょっと書いてみた次第です。
履歴書には書くべきか書かざるべきか、難しいところですねー。
「おっすごいじゃん」
と簡単に騙されてくれる人がいる一方、私の友人のように
「MOS如き、自信満々に書いてくるなんて、絶対使えねーwww」
と捉える人もいるわけですから…。
まあでも、私は去年の転職活動時にはしっかり書いておきましたww
でも、ちょろっと付けたしくらいで書いたかなぁ。